
UnsplashのMarek Piwnickiが撮影した写真
・※注意点
本記事にはネタバレが含まれています。
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#17話 海奇! 妖怪さざえ鬼
オススメ度 ★★★
さざえ鬼は名の通り、長年にわたり生き抜いたさざえが妖怪化しただけの魔物である。
ビジュアルは鬼太郎と同タイプの人型、しかしおどろおどろしい姿をしている。
さらにその性は、子どものような無邪気さと、強烈な邪悪さを併せ持つ。

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外見も水木しげる感が強いように見えて、秀逸だと思う。性格含め、かなりお気に入りなキャラ。
114話を見終わったあとでも、やはりお気に入り。
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鬼太郎とのバトル。鬼太郎の髪の毛攻撃をさざえ鬼は己の白髪ではね返す。
鬼太郎と同じ人型で、かつ、髪の毛を武器にしているのだ。

UnsplashのAlexander Krivitskiyが撮影した写真
手ごわい敵である。
鬼太郎は、しびれ薬の毒で身動きがとれなくなり、丸呑みされる。が、その際、さざえ鬼に電撃攻撃を放ち窮地を脱する。
ここで出た電撃攻撃だが、おそらく今回が初披露のはずである。鬼太郎の攻撃方法の多彩で、電撃攻撃もある。
……いや、多彩すぎると思う。
ありとあらゆる便利道具に、多種多様な攻撃方法、どんな攻撃によっても死なない不死身性……そういう鬼太郎の性能を吟味すると、やはり物語を破壊するほどのバランスブレイカーだと思える。
ゲーム用語チックに言えば、
『鬼太郎は、ぶっ壊れ性能』
であると思う。
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そういえば、その鬼太郎の電撃能力はなんなのだろうか?
別に鬼太郎オタクではない私にはこの能力の詳細がわからない。(私の見落としがなければ)アニメ中での説明もほぼなかったと思われる。
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鬼太郎丸呑みを断念したさざえ鬼だが、諦めはしない。
左右の壁がせり出して押しつぶすギミックを発動させる。
しかしここからが一番驚いた。
狂っているといってもいい。
さざえ鬼は自分も一緒に鬼太郎とプレスされるのだ。
はぁ???
頭が非常に混乱した。

UnsplashのMarek Piwnickiが撮影した写真
鬼太郎を逃がさないためだろうか?
だったらしびれ薬を増量したりしておけば良かったのではないだろうか?
なぜ自分も一緒にプレスされるのか……?
全くわからない、そしてその【わからなさ】が、この妖怪の性格の異常性をさらに強く印象づける。
異常な攻撃方法をとることで、さらに、異常性が際立たせるやり方だろうか、だったら大成功だと思う。
プレス後に、隙間から、紙のように薄くなって、出てくる。鬼太郎もプレスされ、紙のように薄くなる。
両者、同じように薄くなったが、さざえ鬼はすぐに復活する。
さざえ鬼の戦闘力の高さはもちろんだが、力比べという手段をとる自信と異常なチャレンジ精神に、狂気を感じた。
さざえ鬼は、人型でおどろおどろしい姿、とぼけたようなボイス、にもかかわらず、凶悪で強い。
しかも、生への執念がすごい。
無邪気でありながら、生への執着がすごい姿に、なんだか妖怪の怖さを見たような気がする。
復活した鬼太郎の攻撃により、さざえ鬼は致命傷を負い、体が溶ける。
しかし体が溶けはじめて命運尽きるところになっても、手を伸ばし、鬼太郎へ肉薄する。
そして言う。
「長生きするんだ……千年も万年も……長生き…………」

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たいへんに凄味のある一言だった。内容は単純でどこにでもある言葉なのに、さざえ鬼のこれまでをみているので重い。
最後は鬼太郎に触れる寸前で力尽きるのだが、崩れ落ちる瞬間まで、自らが生き延びることだけに執着した姿勢。
他者を苛み、奪い続けたその姿勢、源泉にある『生への執念』には畏怖すら感じた。
悪鬼の凄みがビンビンである。
そしてここまでの戦いを見てきた故、この台詞は、なかなか心に刺さった。さざえ鬼の純粋培養された邪悪さを味わえる、なかなか忘れられない台詞だった。
こういうただひたすらに、生への執着を見せ、周囲の存在を苛む敵キャラ像は好きなタイプの悪役かもしれない。
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目玉のおやじの「なに、さざえ鬼じゃと!」中略「とにかく凶暴な妖怪じゃよ」という台詞が思い出される。
鬼太郎は元々、(あかなめ回でも出てきた)風神雷神のような神霊クラスでも一目置く妖怪で、その辺の小悪党妖怪なら逃げ出すくらい名が知れているハズなのだが、さざえ鬼はその鬼太郎を食おうとする。
己の強さへの自負、生への異常なまでの執着などがなければ、とてもできない行動だろう。
己が千年も万年も生きるためならば、人魚の子どもたちを苦しめることをいとわず、最強クラスの鬼太郎にも果敢に挑戦する。
まさに悪鬼、本物の戦闘狂を見た気がする。
今回は、この無邪気かつ、凶暴極まるさざえ鬼という妖怪を堪能したい回である。
ちなみに、鬼太郎はこの狂戦士相手にさらに1枚も2枚も上手。食われてから毛穴から汗となって脱出して、復活する。
戦闘狂相手に、さらに上の次元の不死身性を示して打ち勝つ。
化け物には化け物をぶつける理論が眼前で示されてしまった感じすらある(笑
抜群にお気に入りの回。
#18話 深海の奇跡! 化け鯨
オススメ度 ★☆☆
モブキャラと、今回ヒロインの女の子の作画の違いが激甚なのはご愛敬だろうか(笑

UnsplashのMarek Piwnickiが撮影した写真
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化け鯨の外見はけっこう好き。鯨の骸骨の妖怪という姿が良い。
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海洋ゴミ問題が下敷きにある社会派な回。
今も海洋プラスチック問題などは解決していない、なるほど人類にはいろいろな宿題があるのだろうな、と考えさせられる。
私はある種、自然と妖怪は不可分に繋がっていると思っている……なので、妖怪物はそういう環境問題を扱いやすいのだろうと思う……まあこれはもう何度も書いたことだが。
#19話 恐怖! 妖怪くびれ鬼
オススメ度 ★★☆
東京で団地が大量に建設されたのは、60年代~70年代くらいだったらしい。
2025年あたりだと、最大80年以上経っている計算になる。
コンクリート造りの建物の寿命はどれほどだろう。100年ほどだとしたら、多くの建物もそろそろ立て替えの時期が近づいているような気がする。
東京の町を歩くとちょくちょくそういったコンクリ造りの団地をみかけるが、そろそろ寿命じゃないか、とみえる建物も多いような気が個人的にはする。
ただし、今の日本はバブル時代ではない。株式市場は活況ではあるモノの、目の前の生活はインフレの影響もあってかなかなか苦しい。
建物を建て替えるための工事費も高騰、そもそも自治体の財政もどこまでゆとりがあるのか分からない。
そんな現実の中で、「ハイ、古くなったので立て替えましょう」と簡単にはいくわけはないだろう。
そういう時代背景を考えてしまった。
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路地裏に突如現れる怪しい祠、ただ妖怪アニメとしてみると、見た目もかなり良い。その怪しい祠から、くびれ鬼の手が伸びて、異世界に連れて行かれる展開も良いと思う。

Image by Iryna Rodríguez from Pixabay
裏路地にあやしい祠、そこから伸びる薄気味悪い肌色の鬼の手……良い組み合わせだと思った
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くびれ鬼の外見が怖い。
現世に疲れた魂を黄泉の国に連れて行く妖怪と言うことだが、どうやら今回は連れて行く手段として、昔の世界を懐かしむ気持ちにつけ込んだらしい。
見た目の割に、ずいぶん回りくどく、手の込んだことをするな、とは感じた。
バブル後の90年代だと、わざわざ誘い込まなくても、『疲れた魂』はたくさんありそうなものだ
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最終的には、ちゃんちゃんこで解決。ちゃんちゃんこはやはり万能である。
#20話 冒険! 絶海の人食い島
オススメ度 ★☆☆
人食い島、昔から人を食っていたという強力で邪悪な妖怪。

UnsplashのSean Dohertyが撮影した写真
島全体を俯瞰してみると、人型になっている。
肩から上が島として飛び出していている姿なのだが、じゃあ、首から下は?というと、直立不動の姿勢で海中で仁王立ちしているのだった。
その姿がどこか滑稽に見えてしまった。
棒立ち人食い妖怪。
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12分くらいの砂かけ婆の顔色が異常に悪い気がした。
普段はもっとピンクっぽい色合いだったと思うのだが、完全に青白い顔色と紫色の唇になっている。最初あまりにも違うので別の妖怪かと思ってしまうほどだったので気になってしまった。
暗いから、色を変えたのだろうが、それでも少し驚いた。
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ところで、この妖怪は、生け贄の女性と恋に落ち、心変わりして以来、人を食っていないらしい。
つまり、一人の女性が人柱となったおかげで多くが救われたのだ。
人柱になったのはかわいそうだな、と思う一方で、首飾り1個、プラス女性の命一つで、1000年以上の長きにわたり化け物が封印され、結果、多くの命が救われたというのは、コストに対してリターンは計り知れないという気もする。
勿論、人命をコストやリターンで天秤にかけるのはやや雑かもしれないが……。
はたして犠牲というものを、どう考えれば良いのだろう。
この難しい問題は、前に話題になったトロッコ問題に似ているかな、と思った。
#21話 白粉婆とのっぺらぼう
オススメ度 ★★★
昨日の敵は今日の友の回。
まさかののっぺらぼう登場回。
少し前の回で鬼太郎相手に、互角に近い肉弾戦をみせてくれた強力な妖怪のっぺらぼう。

UnsplashのYuan Rong Gongが撮影した写真
強力なヴィランであったはずの彼が今回は、ヒーロー側に回った形。
結婚を控える大事な時期に顔を奪われてしまった被害女性の話を聞きながら、のっぺらぼうは視線がうごく。
目は……といっても目はのっぺらぼうにはないのだが、彼の顔が向いた先には壁に掛けられた花嫁衣装だった。
それから顔を奪われた被害女性を見つめ、心温まる励ましの言葉を語る。
彼は先日まで、町中の人間の顔を無差別に食べていたヴィランである。
止めにやってきた鬼太郎とも激しい肉弾戦を演じた彼が、今は鬼太郎の横に座り、温かい言葉を口にしている。
ヴィランが心を入れ替えた印象深いシーン。
昨日の敵が今日の友。
非常に心強い、そして心強さが白粉婆に立ち向かおうという勇気を奮い立たせる。
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バトルシーンではもう少し、おしろい婆とのっぺらぼうの大立ち回りが見たかったかな、と思った。
もちろん、バトルに至るまで、そこそこ時間を使ってしまっているのでしょうがないことではある。
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のっぺらぼうをもってきて、おしろい婆にぶつけ、顔を失うつらさにまつわる事件を展開していくのは非常に面白いと思った。
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しかし相変わらず鬼太郎4期は30分でやる密度ではない、と思う。そう、いいたいくらい内容が濃い。
今回も2~3輪くらいじっくり使ってもいい気はする。
#22話 蜂起! 妖怪泥田坊
オススメ度 ★☆☆
ミニ泥田坊くんが可愛らしい。
夜に泥田坊という妖怪が泣いているというシーンは、ふと、ジブリ『もののけ姫』の猩猩の登場シーンを思い出した。
ミニ泥田坊くんは少年とともに、ビッグ泥田坊を止める……泥田坊は集団で一つの妖怪だと思っていたが、そうでもないらしい。
個別の意識があるのだろうか?
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キャンプファイヤー炎攻撃により、ビッグ泥田坊は日干しレンガになる寸前で倒れる。
炎攻撃ならば、すわ、つるべ火登場か、と思ったが、つるべ火さんは登場せず!だった……少し残念(笑
#23話 風魔! 妖怪雨ふり天狗
オススメ度 ★★☆
私は天狗の妖怪が好きである。なので評価は高い。
最後の台詞、今風に言えば、エモすぎる。
事件を解決、いつもの良曲のBGMが流れ、締めに入る。
鬼太郎一行は、明るい夕日を浴びながら、化けガラスに運ばれ空を行く。
風吹き峠を渡るそよ風は家路についている彼らを優しくなでる。
「うーん、いい風じゃ」と目玉のおやじは言う。
「あの雨降り天狗がうちわで扇いでくれてるのかなぁ」
「そうですね」
エモすぎる会話だ。
どこか懐かしく、それでいてなんだか寂しさも想起させるシーン。
優しい曲、絵といい、台詞といい。夕暮れというシチュエーションは個人的にお気に入りだからか、とにかく印象深い物語の締め方だと感じた。
……夕暮れをバックに物語をしめるって……やはり素晴らしい(笑

UnsplashのNathan Dumlaoが撮影した写真


