
Image by Frauke Riether from Pixabay
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本記事にはネタバレが含まれています。
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#24話 怪談! 妖怪陰摩羅鬼
オススメ度 ★★★
ねずみ男回。
ねずみ男が主役で、かつ、114話中でも上位クラスの感動回だったと思う。
また114回の長い物語でも、ねずみ男が一番の幸せを味わえた回のような気がする。
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髪が綺麗で、けなげな娘さんが登場。

引用: https://www.pakutaso.com/20160801236post-8785.html
べっぴんではないが、性格の良さと愛嬌を感じさせる女の子である小百合。
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7分くらい、飯を食っているねずみ男を残し、小百合ちゃんは自室にこもる。そして彼女は己の影に潜むインモライと話す。
小百合の人影が、暗い部屋の中で、ぼうっと青白く浮かび上がる。
そのあたりの画は、なんだか幽微さとかデモーニッシュな怖さとか、そういうものを思い起こさせた。

Image by Frauke Riether from Pixabay
ともかくなかなか忘れられない印象の画。
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10分くらい、ねずみ男が村の人間にお坊さんがいたのか、と声を掛けられたときに、「寺にアニメ声優がいてたまるか」とかなりメタな発言が飛び出す。
ここはちょっと笑えるポイントだろう?(笑
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愛らしい娘の健気な愛情と、インモライという死体を操るダークな妖怪の企みのコントラストが印象深いストーリー。
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インモライという妖怪だが、姿は三つ目をもち禿頭、中年男性のようなビール腹、西洋悪魔のような翼もつ異様な姿。
【日本妖怪風味のハゲタカ+西洋の悪魔要素】といった姿である。
……なのだが、どうして鳥、それもハゲタカに似た姿なのだろう?
考えたのだが、【鳥葬】というのも関係しているのかもしれない。
日本は古くは土葬だったが、今は火葬というスキームで死体を処理している。
しかし世界は広い、なんと死体を鳥に食わせて処理しているところもあったらしい。
そういう観点から妖怪のデザインに鳥っぽさが大きく関与したのでは?と個人的に考える。
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インモライは背後から鬼太郎に迫ると、その足で鬼太郎の頭をがっちり握りこむ。そして尖った枝に鬼太郎を打ち付けて串刺にしようとする。
枝に串刺しは、モズ、やはり鳥っぽいなとおもった。
ちなみに、ここは鬼太郎が窮地に追い込まれたシーンで、目玉のおやじが「串刺しにしたら許さんぞ!」とインモライに吠える。
……のだが、鬼太郎は不死身。
これまでバトルを見続けていていればわかる。ゆえに、枝に一刺しされたくらいでは、死なないだろうな、と冷静に考えてしまう。
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今回、興味深かったのは鬼太郎はインモライを封印するために、質問をし、インモライがそれに答えると、真実の姿を現すという流れ。
術らしい術だな、という感じで良かった。
陰陽師とかそういう系統の術らしさを感じた。
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術者が誰何し、それに答えると封印されるという術?のようなものが確か過去回?にもあった気がする。
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最期のまとめシーンにて、ねずみ男は墓の横でテッポウユリらしき百合の花を見つける。
そう、ここで小百合という娘さんの名前と繋がるのだ……。
このオチを持ってくるために、小百合という名前だったのか!と合点がいった。
なかなかの締め方だと思った。
#25話 古都の妖怪・おぼろ車
オススメ度 ★☆☆
幸せだった妖怪変化前の時代。
だが戦火はおぼろ車の幸せを無慈悲に踏み潰す。彼自身も館もすべて焼尽する。
かすかに燃え残った欠片を依り代に、思うところはあったろうが眠っていた。
そして数百年後に復活、綺麗に修復してもらい、第二の生を妖怪として謳歌していた。
しかしその安寧も長くはなかった。
開発の手が入ることになり、眠っていた丘ごと崩される。
そのときおぼろ車の心情はどれほどのものだったろうか。
ああして人間を襲ってしまうのも、理解できる部分はある。
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そして、おぼろ車の最後の攻撃。あれは自サツなのだろう。
翌日から取り壊しの工事は始まる。自分には止めることはできないとわかった上での攻撃。
相手は鉄の塊のダンプカー。
片や、おぼろ車は木製。勝敗の帰趨は決まっている。
おぼろ車の渾身の体当たりによってトラックをなぎ倒さる。同時におぼろ車は粉々に砕け散った。

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いろいろ考えるところはあるが、少なくともおぼろ車はやっと眠れるだろうと思う。砕け散るシーンも印象深いものだった。
#26話 復活! 妖怪天邪鬼
オススメ度 ★★★
神回といってもいい。作画の力も十二分に発揮されていると思う。
警察署を襲うときの作画もものすごい。
警察署の事務室に突っ込む天邪鬼。
警察署の壁が破られ、破片は空中に飛び散る。
書類は、波しぶきのように舞い散り、とにかくめちゃくちゃな空間が一瞬で生み出されていた。
これらの画は非常に印象に残っている。
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またワガママ少女の人間的成長が見れるのも良い。
「お金のためでしょ(中略)そのおじさんだって、お礼がもらえるから文句一ついわず張り切っちゃって」
「俺がここで頑張って、その娘から金をもらう。そのためだったら、何だって我慢するぜ。(中略)ほかに方法をしらねえんだ、でもよ、俺はこれでも【必死に】生きているんだ」
「……」
ねずみ男の一言を受けて、わがまま少女がかすかに身じろぎをする。
『【必死で】生きているだ』というねずみ男の姿勢が少女の心を打ったせいだろうか。
たしかに……ねずみ男は金のため、欲のためいつもトラブルを起こすような行動をしていた。
しかし、振り返って見ると、彼なりに【必死】だった。
その必死さこそ少女に足りないものだったのかもしれない。
世間の大半は欲のため、お金のためかもしれないが、【必死に】生きている。
しかし、少女は何でも買ってもらえて、すべてが満たされてる。
だから少女は「私は一体どうやって必死になれば良いのか」という問いにぶつかる。
しかしその質問は難解で容易に答えは出ない。
ゆえに、少女は動かず、消極的になる。そういう姿勢は生き方を濁らせる。
濁りは無気力を生み出す下地になる。
あまり良くないループである。
しかしそんな良くないループを打ち破ったのが、ねずみ男の【必死さ】だったと思う。
欲のためとはいえ、お金のためとはいえ、命の危機の渦中でも、金持ちのワガママ少女の命令を聞く。
金のため、欲のたためと見下げていても、本物の必死さを目の前でみたとき、少女は反射的に己の暗く濁った人生を照らす光を見つけることができたのかもしれない。
やはり、この回は、ワガママ少女の成長物語かなと思える。
必死さ、それはどんな状況、どんな時代でも大切な姿勢なのだ……と私自身も改めて学ぶことが出来た。
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さてラストバトル。
「俺は誰からも自由だあ!」
大絶叫するあまのじゃくの顔のどアップ。ここの作画がすごすぎて、忘れられない。

UnsplashのMitch Mitchellが撮影した写真
あまのじゃくの絶叫と迫力に思わず気圧される鬼太郎。
私も気圧された(笑
それにしもてあまのじゃくの作画は異常にすごいと個人的に感じる。
大勢の警官隊相手に相撲を仕掛けるために飛びかかるシーンにせよ、気合いを感じた。
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我を通すという低俗な理由が行動原理であっても、顔を真っ赤にして『必死に』重しをはねのけようとする天邪鬼
「必死だな、なんせ500年も閉じ込められていたんだ」
金のためとはいえ『必死に』大岩を壊そうしたねずみ男。
欲まみれな妖怪たちの行動、だがそこに少女が持っていない【必死さ】があった。
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最後ねずみ男のお金の要求を突っぱねたのは、少女自身が彼女なりに【必死に】生きるようという、その決意表明のようにみえた。
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作画も迫力満点、とくに天邪鬼の書き込みやバトルは見物。
一言あるとすれば展開はちょっと早すぎる気がした。
タイトルが表示される手前の数秒で、あまのじゃく封印解除のシーン、そのあとタイトル。
すぐに警察に捕まったかとおもうと、すぐに警察署襲撃という展開は早さ。
まあ30分アニメだし仕方ないのかもしれない。
だがいい話+素晴らしい作画力だったので、2話分割(いや、3話分割でも良いかもしれない)して、各シーンをもう少し時間をとり、かつ鬼太郎とあまのじゃくの肉弾戦に時間を割いても良いのではと思った。
というか、千人力を持ち、肉弾戦に絶対の自信を持つ悪鬼あまのじゃくと鬼太郎のバトルをもっと見たかったな、と名残惜しい気持ちが強いのだ。
#27話 吸魔! 妖怪野づち
オススメ度 ★★☆
のづち、そのフォルムが良い。みためにも何でも吸い込みそうな感じがある(←どんな感じだ??)
なんでも吸い込んで、四次元空間につながるという不可思議さ。
それがなんとなくイメージできる。
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腹が四次元になっている、そこから脱出するには回転するチャンチャンコの力を使う。

UnsplashのLogan Vossが撮影した写真
チャンチャンコを回転させて、妖怪竜巻を引き起こして、四次元を突破するらしい……のだが、出てくるワードが『妖怪竜巻』って……もうなんでもアリだなと思う。
頭に妖怪とつければもうなんでもアリなのかもしれない(笑
それと、こういう解決方法って、初代ウルトラマンであったような気がするのだが……。
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そういえばブルトンの見た目はかなり印象的、今でも覚えている。
のづちのデザインももっと四次元感を出せれば良いと思う。
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冒頭、謎のスレンダーな女性がでていたのだが、その謎が最後に明かされる。
あれは砂かけ婆だったらしい。
冒頭の謎と砂かけの貴重な過去話、それらを伴い、ちょっとした驚きを仕掛けてくるのは秀逸。
#28話 幻想譚・猫町切符
オススメ度 ★★★
猫の町が地下鉄を乗り換えた先にあるという設定、これは良いと思った。ふとハリーポッターを思い出した。
が、時期的にはこちらの方が先だろうという事は一応書いておく(笑
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猫仙人に続く、猫の妖怪回。
……また猫妖怪である。
妖怪に猫はよく出てくる……猫娘に、猫仙人、ねこまた……これ以後も出てくることを考えるとやや多すぎやしないだろうか。
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鬼太郎の猫の姿、しっかりキン○マが描かれていて、面白かった(笑
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なんだかんだ、猫娘が一番活躍した回のような気がする。
今回は猫娘が話をつけてくれなければ、状況は全く変わっていただろう。
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驚きなのは最後のオチだった。非常に印象深いオチである。
父を探していた奥さんや子どもが、なんと猫町にやってくる。
出会った父と母子は抱き合い、そして世知辛い人間社会を捨てて、猫町で猫として生きていくことを選択するのだ。
某ディオが「オレは人間をやめるぞ!ジョジョー!」と絶叫したことがあったが、そのセリフのごとく、親子は手を取り合い「私たちは人間を辞めます」というルートを選択した。
はたしてこれはハッピーエンドなのか……。家族一丸となったのは良い。しかし……。
ともかく人間界の過酷さに思いが至る。
猫として生きていくことはハッピーなのか、人として生きていくことはハッピーなのか、そもそもハッピーとは……と少し考え込んでしまった。


