ゲゲゲの鬼太郎(第4期)1996年  感想 その2 4話~7話

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・※注意点

本記事にはネタバレが含まれています。

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#4話  恐怖! 鏡の国の鏡爺

オススメ度 ★☆☆

高いところにある三日月は明るい。空をながれる雲は黒々として、遙か下方、地上には灯を連ねる街が見える。

UnsplashNodir Khalilovが撮影した写真

そんな夜空を鬼太郎は一反木綿にのって飛ぶ。

数秒の絵だが気に入っています。セル画の良さを感じれられるような気がしますね。

 

 

客に出されたお茶めがけて、ひとっ風呂あびだす目玉のオヤジ……普通に異常者である(笑
ナチュラルでやっているのか、それともここで一つ妖怪の怖さや不死身さを人間どもにみせてやるか、といった魂胆があっての行動か……とにかく判断に迷うシーン。

 

 

光の道を来るじゃ! この台詞かっこいい、と思った。
さらに光の道開通と同時流れるBGMも気持ちを盛り上げてくれる。

 

 

鏡爺の暴走の原因は、人間がモノを粗末にする、ということだった。

この時代……というか、たぶん70年代あたりから、本格的に大量消費の時代に入ったと思う。

その負の側面としてこういう問題が生まれたのは当然かもしれない。

 

江戸時代あるいはより前の時代の価値観は、現代人とはそれなりに異なっている部分は多いだろう。

というか石油エネルギーをジャブジャブ使って身の回りを固めている現代人と同じ訳がない。
『物を作る』というのも、今ほど簡単かつ大量にできるわけはなかった。

だからこそ、鏡1枚、いや、ぞうきん1枚でも昔の人たちは大切にしていたはず。

 

しかし現代ではそういう価値観はほぼ消えました。あふれるエネルギー、それをつかって大規模工場を動かし、大量生産。夜はLEDがこうこうと街を照らし、昼間のように明るくて安全。

石油を燃焼させて車は走り、物流を支える……そんな石油エネルギーがもたらした社会のあり方は昔の人と全く違うのはむしろ当然でしょう。

 

たまにふと、この人類の栄華の時代はどこまで続くのだろう、と考えたりします。始まりがあれば当然終わりがある。

石油も掘り尽くせば消える。ウランだって枯渇することあるだろう、だから原子力発電ももしかしたら終わりはあるかも……。

石油などの地下資源も枯渇すれば、江戸時代前に文明は逆戻りだろうか……そう未来を考えると少し怖い気持ちも出てくる。

いや、せめて……ダムが生きていれば、効率が良いとされる水力発電くらいは残るのかもしれない。

 

 

 

それとも特効薬となる核融合エネルギーは発明されるのだろうか?

しかし核融合エネルギーは、それはそれでかなり多くの課題を抱えているらしい。

そりゃ、投入したエネルギー以上のエネルギーを取り出すという……文系の私でも「そんなことが可能なのか?」と頭にはてなマークが思い浮かぶような、とてつもない壁を越えなければならない。

正直……難しいのではないか、と思ってしまう。

 

 

考え出すと不安になる面は多い。

まあしかし石油枯渇、あるいはウラン枯渇後の世界はおそらく現時点で30代の私は(寿命的な意味で)恐らく目にすることはない。

しかし、だから後は野となれ山となれというふうに切り捨てるには忍びなく、未来を生きる人たちを、若干気の毒に思うところはあります。

 

学校を見守っていたという鏡爺と、それに感謝していた女の子の構図は泣かせる。言うまでもなくBGMもいい仕事しているので余計に感動的だった。

 

 

#5話 ダイヤ妖怪・輪入道

オススメ度 ★★★

輪入道のビジュアルもなかなか怖いが、話自体もけっこう怖い。

 

タイトルのあとに、鬼太郎ハウスの絵が差し込まれるのだが、この初期の鬼太郎ハウスの絵は、なかなか怖い。

水面を這う霧、にょきっと伸びて先が異様にひん曲がった藁葺き屋根、全体の色彩もどこか暗く沈んで、昼間でもあまり日が差してこなそうな陰気な場所に見える。
しかし、デジタル彩色が入った100話前後の後ろの話になると、印象は変わる。

鬼太郎ハウスから今回のようなおどろおどろしさは消えて、もっとくっきりで、明るくなる。(とはいえ、鬼太郎ハウスのイメージも回によって微妙にまちまちで、時に明るい感じ、時に暗い感じ、ところころ変わるのだが)

序盤と終盤での変化を感じる。

個人的にはこのおどろおどろしい鬼太郎の雰囲気、嫌いじゃない。

ねずみ男のタキシード姿、偉そうにする欲深な姿など、表情豊かだとおもった。
物語の主人公である鬼太郎が人間離れした(人間ではないが)聖人っぷりを示すので、物語のバランス的にもねずみ男が持つ欲深さや猥雑さといったモノは印象的で、かつ大切な要素だと個人的には思う。

ようするに個人的にもけっこう好き、憎めないというか。

 

放棄された大規模な地下街。その迷宮のような地下街の奥に潜むはひげ面の大車輪の妖怪!
なんという設定だろう……すごく魅力的、そして怖すぎる設定。

 

そういえば輪入道自体、以外と出演回数の多い妖怪ではある。

妖怪カー編、妖怪裁判編などでも、妖怪王ぬらりひょんとのバトルでの能力(のみの)出演などなんやかんやと物語に登場する(記憶違いでなければ輪入道の能力を借りた炎のリモコン下駄で、妖怪王を追い詰めていたと思う)。
個人的にも印象深い妖怪。

猫娘がかませ役で、即、倒される。

輪入道の攻撃法法が面白い。この回の面白さはそこだと個人的に思っている。

輪入道の吐き出す光線は、人間をダイヤに変える。

【透き通る輝きを持つダイヤ】と【欲深い者たちの魂】という不思議な関係性。
このへんの設定には、ある種の皮肉みたいなものが下敷きあるのかな、とも思う。
ひげ面の大車輪という異形、欲深い魂をダイヤに変える皮肉、なんとも印象深い妖怪だな、と思った。

 

#6話 暴走! 鬼太郎牛鬼

オススメ度★★★

 

Image by Kurt Bouda from Pixabay

これまた、おそろしい姿の妖怪である牛鬼。

蜘蛛の体に鬼の首というのだから、異形も異形。

というか、牛鬼のデザインを考えた人はすごいな、と感心する。
クモの体に、牛?鬼?の頭というのはなかなか考えつかないのではないか。

 

とはいえ世の中には、頭は象で体は人間というインドの神様もいる。また地獄の獄卒には、頭は牛で体は人間というケースもある……もしや発想の源泉はそういうところなのだろうか……?

 

 

ヒーローである鬼太郎自体を、牛鬼にするという牛鬼システムが本当に怖い。
ジョジョでいうところの鉄塔のスタンド使いが思い浮かぶのだが……どうだろう?

結局、地元の神霊らしきカルラ様?の笛の音で、解決。牛鬼を自害に追い込み、連鎖を断ち切り倒す。しかも、鬼太郎の魂を救うご褒美付。
親子の情が、神様の心を打った形。

しかし実際は、人間の軽はずみな行為から封印は破られていたのだし、カルラ様?の雰囲気や口ぶりからして、人間を救うつもりはなかったんじゃないかな、と考えられる。
そう考えると、ほんとうに鬼太郎がいなければ大変な事態になっていただろう。

本を正せば、あの欲深な社長の責任。

人間の欲というのは本当に困ったモノだな、と思う。

そして鬼太郎アニメの底に流れるものの一つに人間の欲は困ったモノという思想があるのかもしれない。

 

 

そういえば、”連鎖”で思いついたが、貞子だかなんだかのホラー映画でビデオを見ると呪い殺されるという設定があった。

それも考えようによっては牛鬼システムに近いかもしれない……。

こういう問題の解決は非常に難しい、やはりカルラ様レベルの神霊による解決しかないのかもしれない……しかし、物語の締めとして、なんとなくご都合主義が香ったように感じた。

 

 

#7話 妖怪のっぺらぼう!

オススメ度 ★★★

 

UnsplashAndreea Stăicuțが撮影した写真

前回といい、神回がつづく。

鬼太郎ハウスに雪が積もっている。こんなあばら屋で雪が降るほど寒いなんて、鬼太郎もなかなか大変そうだな、と思う。

 

 

 

UnsplashChien Nguyen Minhが撮影した写真

のっぺらぼう!これがめちゃくちゃ、強い!!

たいへん興奮するバトルシーンだと思う(時間的にコンパクトすぎるのはやや残念だが)

妖術でねずみ男に化け、鬼太郎の油断を誘い、先手をとる。

熱湯をぶちまけて鬼太郎を下がらせ、のっぺらぼうもぎゅるりと一回転、コミカルな動きをみせる。

鬼太郎の奥の手的な相手を召し捕らえる霊毛チャンチャンコ攻撃も、のっぺらぼうは菜箸?で器用に絡め取り、鍋にぶち込んで、即、無効化。

さらに飛びかかってきた鬼太郎にもそば粉?小麦粉?的なモノで、目くらまし。そして逃亡。
とても鮮やかだとおもう。

短いとはいえ、実のギッシリ詰まった秀逸な肉弾戦。

第4期の中でも、かなり好きなバトルシーンかもしれない。

 

 

14分あたり、貴重な猫娘の顔どアップシーン。全話通しても貴重かもしれないと思う

猫娘の顔をたべるシーン、怖い。しかも見せ方も、影絵のように魅せるので恐ろしさ倍増。良い見せ方だと思う。

 

 

ねずみ男に変装するという狡賢い戦術も駆使する、肉弾戦最強クラスのそば屋のオヤジ、のっぺらぼう!
そもそも、そば屋のオヤジを肉弾戦最強クラスにして鬼太郎相手に大立ち回りをさせようという発想がすごいと思う。

 

 

鬼太郎の攻撃法法も、髪の毛針、チャンチャンコ、ゲタなど多彩だが、のっぺらぼうも負けてはいない。

そば屋にある料理道具や食材を武器にして、多彩な攻撃を仕掛けてくる。これも優れた発想だと感じた。

 

 

先祖伝来の霊毛チャンチャンコの力で逆転勝利。
霊毛チャンチャンコがなければあぶなかった。

しかし、鬼太郎の持つ霊毛チャンチャンコ……これは性能が異常すぎるではないかと感じた。

 

 

のっぺらぼうは鬼太郎を追い詰めた……十分健闘したと言ってもよい、しかし、鬼太郎は不死身キャラで、霊毛チャンチャンコも最強の対妖怪アイテム……。

いろいろと冷静になると、最初からのっぺらぼうに勝ち目はなかったかもしれない。

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